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『傍を楽にする』

皆さん、こんにちは。

先日、入社2年目社員の方を対象にした「フォローアップ研修」を行いました。私としては入社時の新入社員研修以来の面談となりましたので各々の成長ぶりを感じることができとても嬉しく思いました。

現在彼らは、とにかく仕事を覚えることが最大の目標であり、そこに向かって一心不乱に頑張っているのが現状です。今回の研修では1年後の「ありたい姿を明確にする」ということを課題とし、次の成長フェーズとしてどのレベルを目指すのか、ということをディスカッションしてもらいました。

話し合いの末たどり着いたのは、「自分のためになる仕事からひとのためになる仕事へステップアップする」というテーマ感となり、そこから具体的な行動レベルを検討するという流れになりました。

「ひとのため」というテーマ感は入社2年目の社員からはなかなか出てこない視点でして、彼らの意識の高さに正直驚きました。

「働く」とは「傍(はた)を楽(らく)にすること」と昔から言われていますが、これが仕事の本質です。

そして傍を楽にするということを掘り下げると、自己の成長が必要不可欠であり、そしてひとの喜びが我が喜びとなるという、企業理念ES=CSの本質に触れられたことも大きな収穫でした。

では、ひとのためになる仕事とは何か?

ひとのため=お客様のため、はもちろんのこと、後輩・上司のため、チーム・組織のため、後工程・他部署のため、様々な切り口で具体的な行動を出し合い、これらの中から自分が挑戦してみたいことを具体的実施計画に落とし込みます。

研修終了後は直属の上司が計画書作成から実践までしっかりとサポートを行い二人三脚で計画、実行、振り返りという流れでPDCAを回していきます。

今回の研修を含めて計3回を約半年かけて行う研修となりますので、次回がとても楽しみです。

傍を楽にするために自己の能力を磨き、成長する、そして相手を満足させることができたときは自己の成長を実感できると同時に相手の喜びが我が喜びとなる。これが働きがいのある仕事の理想の姿だと思います。

社会に出て間もない彼らには今回の研修で「仕事を通じて成長し続ける方法」をしっかりと掴んでほしいと願っています。

『知られざる北陸の脅威』

皆さん、こんにちは。

最近、全国各地で地震が発生していますね。先日の能登で発生した地震はやっぱりきたかというぐらい想定内のものでした。というのも能登地方では今年に入ってから小さな地震が頻発する「群発地震」が起きており地方紙等では注意が呼びかけられていました。そんな中で6月19日に震度6弱、翌日の20日には震度5強が連続で発生したのですね。

私は1回目の地震が発生したときは自宅の2階で仕事をしておりスマホの警報と共に結構な強い揺れを感じました。結果的に富山県高岡市は震度3でしたが、最初は震度5ぐらいかなと思って後で実際の数字を見てこの程度かとびっくりしたぐらいです。

その時にふと思ったのは、もしこれが震度7だったらどうなっていたのか、さらに屋根に積雪が1m程度乗っていたら・・、と考えるとゾッとしました。普段から倒壊シミュレーションで積雪荷重のある家が倒壊している映像を何度も見ているので、ついついリアルに想像してしまったのです。

ちなみに私の自宅は耐震等級2のプレウォール工法なので、一般的な住宅よりもかなり耐震性は高いのですが今回の震度3でも意外と揺れたのにはびっくりしました。

今回発生した能登の「群発地震」は地殻変動も関係しているということでメカニズムが良く解っていないらしく、これまで経験したことのないとんでもないことが起こる可能性もあるとのこと。コロナ、ウクライナの次は大地震?と思ったりもします。

現代の日本は地震活動期にあると言われて久しいのですが、最近当社としても地震対策の啓もう活動が少し不足していたなぁと反省しました。世の中がカーボンゼロの流れで断熱性能に対する興味関心が高いということもあり、私たちもどちらかと言えば断熱性能を提案する方に偏っていた気がします。

私たち業界人であれば積雪荷重が載った状態で地震がきたら建物の揺れが増幅する(積雪1mで1.5倍揺れが大きくなる)ということを知識として知っていますが、一般消費者の方はほとんど知らないのが現状です。

今一度、知られざる北陸の脅威、積雪時の地震の恐ろしさをより多くの方に知ってもらうと共に当社の地震対策システム「三位一体工法」をご提案していきたいと強く感じました。

http://www.woodlink.co.jp/sanmiittai/
三位一体工法ホームページ

地震は自然災害ですから100%安全を保証できるものではありませんが、今ある建築技術の中では万全の対策になるのは間違いありません。

地域の構造体メーカーとして北陸の住環境を守ることを今まで以上に使命感をもって取り組んで参ります。

『サステナブルな家づくり』

皆さん、こんにちは。

先日、当社のYouTubeチャンネル「家づくりラボ」で公開した動画の再生回数が大台の1万回を突破しました。担当スタッフ一同頑張って続けてきた甲斐があったと大変喜んでいます。

「家づくりラボ」では家づくりに関する情報を定期的に発信していますので興味のある方は是非チャンネル登録をお願いします!
https://www.youtube.com/channel/UCqB8-slcmJne80M0nVP67ng

さて、これまで私たちは北陸の気候風土にあった家づくりはどうあるべきか、というテーマで木造住宅の性能や品質を追求した商品開発を行ない、「プレウォール」や「木と人」という建材や「三位一体工法」という地震対策システム、また、これまで培った知見の全てを網羅した「エツサス」という高性能型規格住宅をリリースしてきました。

これらの共通テーマは「地域での持続可能性(サステナビリティ)」であり、それが家づくりの根幹であると考えています。

住宅というのは平時には私たちの健康な暮らしを支え、有事の災害からは命と財産を守る、私たちにとっては大切な社会インフラであり、「永くその地域に存続する」ということが必須条件となります。その上で、施主の生活スタイルや好みといったそれぞれの個性をデザインするのが理想の家づくりだと考えています。

そのような観点で新たに販売を開始したのが基礎工法「耐圧盤式グリットポスト基礎」です。

特徴は大きく3つです。

1. 湿気が滞留しにくく、床下の点検もしやすい
2. 地震に強く、白蟻の侵入も防げる
3. 工期が約3割短縮される

北陸は平均湿度が日本一高く床下に湿気が溜まりやすいのが課題となっています。また、雨の日が多いので工期が延長しやすく工程が読み辛いのも悩ましい問題です。そのような基礎業界における課題を解決する画期的な工法なのです。(詳しくは弊社担当者までお問合せ下さい。)

そして、基礎工事を新たに行うことによって地盤から基礎、上部構造までをワンストップで提供できる体制が整いました。これまでの建築プロセスの常識を大きく変革する新たなサービスです。現場施工の合理化、生産性の向上に貢献することで社会問題である職人不足の解決に少しでも繋がればと考えています。

これからも北陸に根ざした構造躯体メーカーとして、地域の工務店さんと共に「サステナブルな家づくり」に取り組んで参ります。

「常に新しい価値を創造する」
             企業理念第2章

『ありたい姿』

皆さん、こんにちは。

4月より新しい仲間も加わり総勢258名で新年度のスタートを切りました。


       4月1日 入社式

これから1年間それぞれが自ら策定した個人計画書に基づき業務に取り組みます。今回は個人計画書のベースとなる目指すビジョン、目標設定について、少し深いレベルでお話ししたいと思います。

当社の企業理念に「ありたい自分を明確に持とう」という一文があります。これは仕事、人生において最初に行うべき一丁目一番地であり、最も重要な要素であるということを新入社員研修やリーダー研修の場でいつも繰り返しお話ししています。

物事の順序としては、自分は何をしたいのかという「ありたい姿」を明確にすることから始まり、そのことを本気で想い、実践することで、その志や想いに共感した人が集まり、応援してくれ、どんどんありたい姿が実現していくというイメージです。

そして、一度設定した「ありたい姿」を自己の成長や時代の変化に合わせて、常に進化させていくことが重要です。というのも、多くの方が5年~10年程度で仕事を覚え、その後のキャリアビジョンが描けずに成長が鈍化してしまうのが一般的だからです。

これは会社の経営も個人の人生も本質は同じであり、如何に一丁目一番地である「ありたい姿」を明確にするかということが大切なのです。

会社の「ありたい姿」はなるべく分かりやすく具体的にイメージできるように、理念・ミッションという上位概念から具体的な事業ビジョン・戦略という形で社員の皆さんとは共有していますが、最近はそのことが徐々に浸透してきたと感じております。

そして、会社の「ありたい姿」と自己の「ありたい姿」がリンクしている方は主体的に仕事をすることができます。そうなれば日々の仕事は実に面白いものになり、充実した人生となるのですね。

とはいえ、現実は自己の「ありたい姿」が描けない、また描き続けられないという悩みをよく聞きます。

それは、自分の人生は何のためにあるのか、自分は何のために存在しているのか、そのような「人生の意味」を問うことから始まり、はっきりと見えるまで諦めずに問い続けるということが重要です。

やはり、何事もこうしたいと思うことからしから始まらず、思わないことは絶対に現実化しませんし、逆に思うことは現実化するのが人生というものです。

かくいう私も、「ありたい姿」に確信を持てず悩んだ時期もありましたが、諦めずに問い続け、もがき続けたことで、様々な出来事や人との出会いから徐々に確信を持てるようになり、お陰様で今ははっきりと描けています。ですから、諦めずに求め続けることで必ず「ありたい姿」は見つかると思います。

是非、自分はこの世に生まれてきた何かしらの意味があると信じて、自問自答を繰り返していただきたいと思います。

「ありたい姿」が明確になれば人生を主体的に生きることができ、良い循環が生まれ、人生が格段に面白くなります。

■人生・仕事においての良い循環

一度限りのかけがえのない人生を意味のあるものにするために、「ありたい姿」を持ち続けることが大切です。

「ありたい自分を明確に持とう」
          企業理念第一章・第一項

『心理的安全性』

皆さん、こんにちは。

全国各地で桜の開花が始まり北陸もすっかり春めいてきました。春と言えば新しいことを始める時期ですが、住宅VC事業のエツサスも新たに「平屋シリーズ」をリリースします。平屋の構造特性を活かし断熱性能は最高ランクのHEAT20-G3、さらに太陽光パネルを搭載すればライフサイクル・カーボンマイナス住宅(建設時も含めた一生涯のCO2収支がマイナスになる住宅:通称LCCM住宅)にもアップグレードできます。

是非、平屋のイメージ動画をご覧ください。
https://youtu.be/llsdujfkx_0

さて、今回は毎年この時期に実施しているES調査の結果についてお話しします。

結論から言えば、昨年から大幅に改善されたとても良い成績でした。具体的には総合評価の満足度割合が13%増加、不満足度割合が10%減少という結果でした。

ES調査は経営者の成績表ですので毎回ドキドキしながら確認します。今回結果を見た瞬間の喜びと安堵感はとても大きいものでした。しかし、喜びは束の間で総合評価以外の各評価項目や個別のコメントを見るとまだまだ課題が多くあり身が引き締まる思いになります。

この1年で満足度が向上した要因としては大きく3つあると考えています。

1点目はコロナショックやウッドショックという変化の激しい経済環境の中でも業績目標を達成できたということです。

2点目は上司と部下のコミュニケーションの機会が増え、お互いにストレスが溜まり難い風通しの良い環境になったということです。

3点目は毎年少しずつですが人事制度や福利厚生の見直し・改善を行うことで社員のニーズにフィットした働きやすい環境になってきているということです。

そして今後さらに会社を良くしていくための新たな課題も見えてきました。

それは20代~30代の若手社員が何を言っても怒られない、上司が話をきちんと聞いてくれる、言いたいことが遠慮なく言える、やりたいことが思い切ってやれる、そのような環境、文化を醸成すること、すなわち「心理的安全性」をつくることだと考えています。

まだまだ、若い人たちには「出る杭は打たれる」というイメージがあるようで上司の顔色を伺って仕事をしているのが現状です。

そのためには私たち上司がこれまでの古い固定観念やあるべき論を捨て、若い人たちの様々なチャレンジに対して寛容になれるか、つまり如何に受容と共感の心でおおらかな対応ができるかだと思っています。

多くの中小企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)が普及しない一番の要因が昭和時代のおじさん達の存在であると言われています。

おじさんのアナログで非効率な仕事の仕方に若者が否応なしに合わせているというのが多くの会社の現状です。そうではなく、おじさんがデジタル世代の若者に仕事の仕方を合わせられるようにするべきなのです。ですから我々おじさんは会社の成長を妨げる老害にならないよう、常に若い人たちの新しい価値観を受け入れ、デジタル技術などを勉強する必要があると思っています。

先ずは我々上司の意識改革によって社内に「心理的安全性」をつくり、若い人たちが伸び伸びと仕事ができる、そしてデジタル世代の価値観に合わせた様々な規制改革を進めていきたいと思います。それがDXに向けた第一歩だと考えています。

更なるES向上、会社の成長に向け、やらなければいけない課題は山積です。

『美点凝視』

皆さん、こんにちは。

この度、ウッドリンク・ラボにHEAT20レベル(Ua値0.42)の断熱性能を体感できる構造モデルを新たなコンテンツとして導入しました。最小限のエネルギー(6帖用エアコン1台)で建物全体が暖かくなることを実証しています。是非、体感してみてください!


ウッドリンク・ラボ 「プレウォール構造モデル」

さて、今回は「美点凝視(びてんぎょうし)」というテーマでお話ししたいと思います。言葉の意味は相手の長所、良いところを意識的に見つめ、それを本人に伝えるということです。すなわち「褒める」ということです。

毎月行っている幹部クラスの研修で参加者同士が「美点凝視」で本気で褒め合うということを実践しています。

「本気で」という所がポイントで、本気で褒めることの難しさと、本気で褒められることの嬉しさの両方を実感しています。

皆さんは日頃から誰かに対して本気で褒めてますでしょうか?

心理学的には自分に自信がないと他人を褒められないとも言われています。また、お世辞的な軽い褒め言葉では嘘臭くなり、言われた方もあまり嬉しい気持ちにはなれませんよね。ですから、他人のことを本気で褒めるというのは本当に難しいのですね。

かくいう私もさすがに我が子には出来ていると思いますが、会社の仲間に対しては照れ臭いというか、褒めないのが当たり前になっているというか・・。正直、褒めることよりも指摘の方が多いのが現状です。

心の中ではちゃんと称賛しているのですがなかなか言葉に出して伝えられていませんし、伝えたとしても「ありがとう」とか「すごいね」の淡泊な一言で終わらせてしまうこともしばしば・・。

やはり、みんながポジティブで明るい職場環境をつくるためにも「お互いが本気で褒め合う」というのは良い人間関係を築く上で大切なことと思いますし、何よりも人間の精神的欲求の一つである「承認欲求」が満たされることがES(社員満足)向上にもつながります。

私は普段、立場的にも社員から褒められることはほとんどありませんが、毎月の幹部研修では何度も褒めていただき、本当に嬉しい気持ちになりますし、ちゃんと自分を見てくれているんだなぁと心が温かくなります。

今回の研修を通じて、「本気で褒める」ということは「人財育成」において大きな原動力になるということに気づきました。

私たち人間というのは自分の成果やプロセスに対して具体的に取り上げられ称賛されることで、「やって良かった」、「またやってみよう」というポジティブな気持ちになり、更なる活力が沸いてきます。

先ずは自分自身が「美点凝視」で相手の良い所に意識を向け、「本気で褒める」ということを実践していきたいと思います。

そして会社の中に美点凝視、本気で褒める文化が浸透していけば、先入観や固定観念で相手を見ることが無くなり、自然とお互いが相手のことを認め合える素晴らしい人間関係が築けるものと思います。

「美点凝視」、その効果は絶大です。是非、皆さんも試してみて下さい。

『おもくるしさを楽しむ』

皆さん、新年おめでとうございます。

今年は雪も少なく平穏な仕事始めとなりました。当社は朝から新年度の方針発表を行い、その後、部署ごとにグループディスカッションを行い、午後から業務を開始しました。

さて、皆さんは今年はどんな一年になると思いますか?

一昨年はコロナショック、昨年はウッドショック、今年は何ショックが起こるのでしょうか。誤解を恐れずに言えば、私はどんなショックが起こるのかとても楽しみです。

大きな社会変化というのはこれまで潜在的にあった課題が顕在化し、一気に加速するということをこの2年間で実感しました。

一昨年のコロナショックで一番変化が加速したのはデジタルシフトですね。建築業界もインターネットを活用した業務への移行が進み、これまで多くの手間暇をかけていた家づくりのあり方を見直す機会となりました。

そんな中、当社で新たに生まれた事業が高性能型規格住宅「エツサス」のボランタリーチェーン事業です。

Webでのプロモーションや設計の規格化によるオペレーションの合理化が見込める、これからのデジタル社会に合った家づくりのあり方となります。これはまさにコロナショックからの賜物でした。

また、昨年のウッドショックで変化が加速したのは外材から国産材へのシフトですね。如何に国内での地産地消、安定したサプライチェーンが大切かということに業界全体が気づき、更にこれまでデフレ状態であった木材価格が適正な価格に見直されたということです。

現状の価格帯が維持できれば木材業界の川上である林業も持続可能となり、未来に向けた森林の循環が確立されます。まさしくサスティナブル(持続可能)な社会の実現につながります。

また、このような大きな社会変化があると仲間との連帯感、一体感が生まれ、チームワークが高まったのも大きな収穫でした。一人ひとりの仕事に向き合う意識が高まり、それぞれが抱える課題に対する取り組みも加速しました。

振返れば苦労や困難も多くありましたが、そのお陰で会社としては大きく成長できた大変良い機会となりました。それも一緒に頑張ってもらえる仲間の存在があったからこその結果であり、改めて自分は人に恵まれていると感じております。

従って、今年もどんな危機、ショックが起こったとしても、ピンチをチャンスに変えていけるという自信がありますし、ある意味で楽しみであるということなのです。

心理学者の河合隼雄氏が「仕事はおもくるしいもの」という言葉を残されています。

仕事の「面白さ」と「苦しさ」は表裏一体であるという意味です。面白いけど苦しい、苦しいけど面白い、面白さが大きいほど苦しさも大きい、苦しさが大きいほど面白さも大きいということですね。

遊びの世界は只々面白いものですが、仕事の世界というのは責任やリスクという苦しさや難しさがある分、やりきった時の達成感や面白さがさらに増幅するのだと思います。

今年も「おもくるしさ」を楽しみながら、より一層、お客様、社会のお役に立てるよう、社員一同、邁進して参ります。

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

『主体変容 ~時代変化への適応~』

皆さん、こんにちは。

今年は12月26日から冬期休暇に入りますので今日で仕事納めとなります。業界の一年を振り返れば、コロナ禍に端を発したウッドショック、アイアンショック、合板ショック等のいわゆる資材不足、資材インフレが年明けから始まり今もまだ続いているのが現状です。また、物流や施工の面でも、ドライバーさん、職人さんの不足感もあり、サプライチェーンに対するリスク管理について考えさせられる一年でした。

今年度当社は 「主体変容 ~時代変化への適応~」というスローガンを掲げスタートをしました。世の中の変化に合わせて主体(=自分)を変容(=変える)、つまりスピード感をもって現状よりも成長、進化するという意味です。

自分自身を振り返れば、毎日のルーティンがコロナ前とは大きく変わりました。このようなご時世ですから「免疫力」を高めるために筋トレや体操等の運動、腸内環境を良くするための乳酸菌等のサプリメントの摂取、食事についても細胞を活性化させるオートファジー(プチ断食のようなもの)という食事法を行っています。(ほかにも細かなルーティンがいくつもあります)

お陰様で体の調子はすこぶる良いですし、「健康な精神は健康な身体に宿る」の言葉通り、心の健康状態も良好です。そして心が健康ですと仕事のパフォーマンスも高くなります。明らかに仕事の処理能力が上がっている気がしますし、経営的にも未来に対する打つ手がはっきりと見えていますので不安感は全く無く、ワクワク感しかありません。

自分の評価はこの程度にして、次は仲間(社員)の評価に入りたいと思います。

結論を先に言いますとこの1年で「主体変容」のスローガン通り、会社は大きく変容したと思います。

先ずは新入社員始め入社年次の若い方の成長が著しいことです。建築士やQC検定等の資格取得に貪欲に取り組み、仕事のアウトプットを見ても明らかにレベルが上がっていることに驚きます。

次に中堅クラスの皆さんもリーダー職や多能工、新規事業の業務に挑戦する姿を見て、より一層スキルの幅が広がりたくましくなっていることに感心します。

そして幹部クラスですが個々のマネジメント力が年々向上しており、部門間の連帯感、グリップ力が強くなり、会社としての事業推進の力が一段とレベルUPしたと思います。

このように約220人の社員一人ひとりが自ら変わろうという想いをもって自己成長に取り組み、その総和として会社は大きく変容することができました。

私の一番の喜びは社員の成長の姿を見ることです。何もできなかった新入社員が一人のプロフェッショナルとして仕事をしている姿を見ると本当に感動しますし、仲間がいきいきと愉しく仕事をしている姿をみると本当に誇らしくなります。

そのためには自分自身が誰よりも成長するという覚悟を持って、また来年も変化し続けたいと思います。

本年もお客様、協力業者様、地域の皆様には大変お世話になりました。この場をお借りしまして社員一同、御礼申し上げます。来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

皆さま、よいお年を。

『構造躯体コントラクター』

皆さん、こんにちは。

大リーガーの大谷翔平選手がMVPを取りましたね。偉人レベルの凄い人ですが、そのベースには素晴らしい「人間力」があります。高校1年からマンダラチャート(目標達成シート)を活用して技術面以外にも人間性、メンタル、運気に関する目標もしっかりと立てているのですね。インターネットで「大谷翔平 マンダラチャート」で検索すると出てきますので興味のある方はご覧ください。

さて、最近大工さんの不足感をよく耳にするようになりました。国勢調査データでは現在の大工さんの数は全国で約30万人、それが10年後には3割減の21万人になるという予測が出ております。

そうなると10年後の住宅着工戸数の予測から逆算すると大工さん一人当たりの生産性を現在の1.4倍に上げなければいけない計算になります。

また、大工さんだけではなく基礎や屋根、外壁や左官といったあらゆる業種の職人さんが不足していくものと思われます。

そのような職人不足という社会課題に対し、当社では新たな事業として「建て方施工支援」にチャレンジしております。

土台の敷き込みから建て方、壁パネル・断熱施工、サッシ施工、防腐・防蟻施工、防水・気密施工、施工品質検査のための気密測定までを責任施工で行います。また、グループ会社のビルダーズサポート社が地盤調査、地盤改良工事、基礎工事までを行い、地盤から構造躯体までをワンストップで提供できる体制を確立しました。

当社施工の建て方の様子を納めたYouTube動画がありますので興味のある方はご覧ください。


https://www.youtube.com/watch?v=nyN-jD4Rflw

30坪ぐらいの住宅ですと建て方から防水・気密工事まで3日間(延べ20人工)で完了します。通常大工さんが建て方後に一人で施工を行う場合は2週間程度の仕事量になりますのでかなり工期短縮となります。

欧米では大工さんの仕事は躯体工事(フレーマー)と造作工事(カーペンター)で分業されていますが、日本もこれからは構造躯体の施工をプレカット業者が担い、大工さんは造作工事に専念していただくという分業体制の時代になっていくのではないかと考えています。

分業体制のメリットは現場の数を多くこなせるためそれぞれの専門技術が習熟され施工品質の安定化が図れること、また躯体工事を複数の人工で行うため工期が短縮されることですね。

職人不足を解決し、さらに施工品質向上、工期短縮を実現できる画期的な方法だと思います。

現在の施工実績としては延べ10棟ほどです。まだまだ施工スタッフが不足しており請け負える数には限りがありますが、早く多くの現場をサポートできる体制をつくっていきたいと考えております。

地盤から構造躯体までワンストップで提供する「構造躯体コントラクター」として、社会課題である職人不足の解決に向け取り組んで参ります!

『伐って、使って、植えて、育てる』

皆さん、こんにちは。

10月に入っても30度超えの残暑もありましたが、今はすっかり秋らしい気候になりました。外の澄み切った空気が本当に気持ちいいですよね。

さて、10月8日は何の日かわかりますか?

答えは、十と八を重ねて「木の日」になります。

また、10月は「木材利用促進月間」とされ、今回10月1日より、これまでの「公共建築物等における木材の利用の促進に関わる法律」が改正され、「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」となりました。

つまり、これからは公共建築に限らず民間建築はもとより、建築以外においても木材の利用を促進し、脱炭素社会の実現を目指すという主旨に改正されたのです。

当社では国産(中部圏)のスギを使った「フリー板」という製品をつくっています。

フリー板の用途としては建築用ではカウンターや棚板、枠材等に使われます。建築用以外でも家具の材料やDIYで様々なものをつくることができます。

これまでにDIYのワークショップではカフェラックやサイドテーブル、ベンチ等をつくってきました。全てDIYクリエイターのmacaさんのプロデュースです。


  おしゃれなカフェラック   


スタイリッシュなサイドテーブル


       アンティークベンチ   

また、10月30日(土)には石川県のもく遊りんさんとのワークショップで「木の黒板&黒板消し」をつくります。

※イベントチラシはこちら

フリー板の原材料は4㎝×3㎝のスギ材を使用しているのですが、建築用材では使えない曲がりの強いものや節の抜けたものを集成材として上手くつなぎ合わせて製品化しています。価値の低い材料に一手間、二手間かけることで価値を高めているのです。

一本の丸太からどれだけの付加価値を生み出すかが私たちの仕事になります。
ちなみに、丸太は皮からおが屑まで捨てるものは一切ありません。

製品の価値が高まれば素材である丸太の価値も高まります。そうなれば素材生産者の収入が増え、伐った後の植林、育林のコストを捻出することができ、「伐って、使って、植えて、育てる」の本来の森林の循環がつくれるのです。

現在、木材の利用が脱炭素を実現すると言われていますが、それは前提条件として伐った後の植林、育林がされての話しです。しかし、現実は植林がされていない山が少なからず存在しています。

主な原因は丸太の価格が安く、植林、育林のコストを捻出できないのです。また、林業への若者のなり手が激減し、人材不足ということも業界の大きな課題です。

そのためにも私たちは木材製品価値を高める努力を続け、丸太の価値を高めることに寄与しなければならないと考えております。

今年はウッドショック(木材不足)により、木材製品単価としては1.5倍近くになっており国産材業界にとってはウッドチャンスになっています。これを機に国産材の需要が高まり木材業界全体が良い循環にシフトすることを願っております。

そして、「伐って、使って、植えて、育てる」という本来の森林の循環が確立され、脱炭素社会の実現に貢献していきたいと考えております。