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『仕事を通じて己を育てる』

皆さん、こんにちは。

厳しい暑さが続いていますがくれぐれも体調管理には気を付けてください。

今年度も早いもので3分の1が経過しましたが、遅ればせながら昇格者研修(主任・係長・課長)がようやく終了しました。

昇格者研修の一番大事な本質の部分は主任から係長まで共通しています。役職者、リーダーとしてどうあるべきかという、いわゆる「心の姿勢」や「考え方」が基本テーマになります。それに加えてそれぞれの役職における具体的な役割定義を示しています。

研修が終わり、講師の立場として毎年気づくことがあります。それは、会社で定められた役職者の役割や上位概念である企業理念は変わらないのですが、それを説明する資料や話の内容が毎回変わってしまうということです。

研修の前に、事前準備として一年前の資料を見返すと、どこか物足りなさを感じてしまい、修正してしまうのですね。それに伴って話す内容も当然変わります。

昇格者研修というのは一言でいえばリーダーとしてどうあるべきか、というのがテーマなのですが、これは人それぞれ様々な考え方があり、ある意味これといった答えがないテーマなのですね。そして、講師としては自分が実践していないことは人に話せない(話しても伝わらない)ということもあります。

従って、自分自身の日々の体験の積み重ねとそれに伴う自己の成長と共にツールやトークが必然的にブラッシュアップされていきます。そう思うと、一年に一回、インプットしてきたことを整理してアウトプットするという、講師を行う上でのプロセスが受講者以上に自分が一番勉強になっているということに気づかされます。

「仕事を通じて人を育てる」 

企業理念の第一章です。私はいつもこのフレーズの解釈として、

「仕事を通じて己を育てる」 と伝えています。

人を育てるという仕事は、自分が一番成長できるという意味であり、また、人を育てる以前に自分を育てることが重要であるという意味です。そして、自分が成長する姿を見て回りのメンバーが同じように成長の道を歩もうとする、これがあるべき姿と考えています。つまり、人間は本人が成長したいと思わない限り何も始まらないということであり、そう思わない人を誰かが成長させてあげられるということは有り得ないのですね。

今回の受講者の皆さんにはリーダーとはどうあるべきか?という答えの無い問いに対して、自分自身の体験から基づく自分なりの答えを見つけていただきたいと思います。

そのためには、一日の仕事が終わった後に自分自身のマネジメントをその時々のシーンに合わせて「あの発言はまずかった」「もう少し詳細に説明すればよかった」といった追体験をして一つひとつの言動を振り返るということが重要です。そうやってリーダーとしてのあるべき姿を体得していくということですね。

この「振り返り・反省」というのはリーダーに限らず、己を育てるためのプロセスとして一番重要なことです。一日が終わった後に一人静かな時間をつくり、「深夜の反省会」をやってみてはいかがでしょうか。必ずよい気づきがあると思います。

最後に、受講者の皆さんのレポートを拝見し、現状の自分を変えようという決意や新しいことへのチェレンジ宣言など、自己成長に対するひたむきな姿勢が感じられ、私もたくさんの元気をもらえました。

これからも仕事を通じて己を育てる道を歩んで行きたいと思います。